AKBじゃんけん5つのポイント

AKBじゃんけん5つのポイント

AKB48じゃんけん大会は、じゃんけんによりAKBのシングルにおける選抜メンバーとセンターを決定するという、シンプル且つ特殊なイベントです。ファンからの人気という実力でセンターを決定する選抜総選挙とは対極に位置し、じゃんけんという運のみでセンターを決めるというエンターテイメント性が非常に高く、テレビ中継も行われることで一般の注目度も非常に高いイベントです。2010年から毎年秋頃に開催されているこのイベントはAKBにとって非常に重要なイベントとなっています。AKBじゃんけん大会とはどんな本質を持ったイベントなんでしょうか?



AKBじゃんけん大会は2010年にスタートました。AKB以外のSKE、NMB、HKT等の支店グループのメンバーは各グループの予選会を勝ち抜いて参加します。AKBのシングル選抜を決める戦いなので当然AKBメンバーは本選じゃんけんトーナメントから参加となります。2012年じゃんけん大会ではHKTに移籍した指原が予選で破れた為、テレビ中継の実況席に解説として参加したことでも大いに盛り上がりました。

AKBグループ全体のお祭的なイベントとして世間を巻き込んで盛り上がり、さらにじゃんけんという性質上、メンバーはノープレッシャーで運のみを信じて臨むことができる為、AKBのイベントの中でも異質なイベントとして存在感があります。不人気メンバーでも運のみで下克上を果たせるイベントとしてスタートしたこのじゃんけん大会はただの運だけのじゃんけんイベントなのでしょうか?じゃんけん大会の重要性、本質をいくつかポイントに分けて考えてみましょう。


AKBじゃんけんを読み解く5つのポイント

①2010年第1回

第1回のAKBじゃんけん大会では選抜常連と言われる中心メンバーの多くは2回戦で敗退し、前田や河西は選抜入りはしましたがメディア選抜には入ることはできませんでした。選抜常連組で小嶋陽菜以外のメンバーはデビュー以来のメディア選抜が途切れた時となりました。

下克上は果たされ多くのメンバーが初選抜入りである中、見事に優勝したのは初選抜、初センターの内田眞由美でした。じゃんけんの運と気迫で勝ち取ったセンターポジションで「チャンスの順番」というセンター曲を得ました。しかし、その後内田はそのチャンスを生かせず選抜常連組に食い込むような活躍を続けることはできませんでした。

②2011年第2回

第2回AKBじゃんけん大会は支店グルー プの増加もあり、さらに盛り上がりを見せました。第2回でもじゃんけんの運により初選抜入りを果たしたメンバーはいましたが、何よりも話題となったのが、それまでもAKBの中心として活躍していた篠田麻里子のセンター獲得でした。

選抜総選挙においても普段のシングルにおいてもソロ活動においてもAKBの知名度を上げる要因となっていた篠田の活躍が報われた形で第2回じゃんけん大会は幕を閉じました。「上からマリコ」というヒット曲も生まれ、前田敦子大島優子抜きでのAKBでも篠田の存在感により立派にAKBの華やかさを保っていました。AKBの多様化を感じさせる選抜でもありました。

③2012年第3回


第3回じゃんけん大会では地上波による生中継やイベント前の新曲披露等でさらに イベント感が強い大会となりました。1つの注目点であった小嶋陽菜の連続選抜入り記録は途絶えてしまいました。しかし、じゃんけんによるセンター争奪戦は第3回ではよりドラマチックな展開で、当時AKBによるテレビドラマや映画の主役として高い注目を浴びえていた「ポンコツ」こと島崎遥香が強い闘志を見せることなく、淡々としたじゃんけんで優勝まで上り詰めてしまったのです。

ふわふわとしたスピーチも含め、中継を通じて島崎遥香がどんなキャラなのか大きくアピールされました。その後島崎はじゃんけん大会をきっかけにめちゃイケでも取り上げられ、AKBの次世代エース候補として名が上がるほど一気に人気メンバーとなったのです。じゃんけん大会までは2回しかなかった選抜もじゃんけん大会後は常連となり、AKBの中心となったのです。

④ヤラセ

第3回じゃんけん大会の優勝者が島崎ということで、あまりに時流とマッチしすぎており、ヤラセとAKBのファンの多くが疑いました。準優勝の仁藤がずっとパーでじゃんけんに勝ち、島崎がずっとチョキでじゃんけんに勝利してきての優勝ということでもあまりに出来すぎていると非難されました。

当然、真相は分かりません。しかし、非難するファンがいる一方でAKBのじゃんけん大会なんだからエンターテイメントであって当然だと主張するファンもいます。筋書きが多少あったとしてもそれも含めて楽しめばいいのではないかという意見です。AKBというグループ自体が大きなエンターテイメントであるという本質を捉えた声です。さらに、ファン以外の一般層の人間からすれば島崎がごり押しされているかよりも、イベントとしておもしろいかどうか、AKBに新たなスターが生まれたことが重要であったということは、その後の島崎の人気の急上昇からも分かります。

⑤AKBの本質

第1回じゃんけん大会で思惑通りに下克上というドラマは起こりました。じゃんけんの本質である偶然性から新たなセンターが生まれました。しかし、その後続くようなドラマではありませんでした。第2回じゃんけん大会でこれまでAKBの中心として活躍してきて、センターを近くで夢見てきた人間がついに報われセンターを獲得し、新たなAKBとしての多様性を見出しました。第3回じゃんけん大会では奇跡のような、その時の運営の願いが反映された新たなスターが生まれました。

島崎はじゃんけん大会の後の2013年選抜総選挙 において2012年の23位から一気に12位まで上がり、選抜常連であり、次世代エース候補です。第3回で運営の手が入った可能性はあります。しかし、ドラマは生まれました。このドラマこそAKBの本質なのです。じゃんけんだけでは足りないドラマ性を少し足した全体としてのエンターテイメントなのです。AKBじゃんけん大会は、センターを狙うメンバーの熱意、運営の思惑、ファンの期待等様々な思いが詰まり、具現化されたエンターテイメントなのです。


いかがだったでしょうか?

AKBじゃんけん大会は不人気メンバーがセンターを狙う熱意があり、新たなスターを生み、グループの明日を占うドラマがあり、自身の推しメン躍進を願うファンの願いがあり、回を重ねるごとに大きくなり、盛り上がり、ドラマ性も高くなり、AKBというグループの成長と同じような発展を遂げてきました。グループ全体がドラマ性を持ったエンターテイメントであるAKBにとっては運の勝負であるじゃんけんですら、驚くほどのエンターテイメントとなるのです。

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